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痛みがある
コンタクトレンズをはずした後に痛む場合は、角膜の深い層まで傷ついている可能性があります。特に激しい痛みでは、急性角膜上皮浮腫(きゅうせいかくまくじょうひふしゅ)や角膜上皮剥離の可能性もあります。ソフトコンタクトレンズの場合は、レンズをつけると痛みが消えてしまうこともあります。知らず知らずのうちに症状がひどくなってしまうこともあるので注意しましょう。
角膜上皮びらん(かくまくじょうひびらん)
角膜上皮がはがれた状態(=びらん)。「点状表層角膜症」が悪化して発症する場合や、コンタクトレンズによる機械的な障害などが原因で生じる場合があります。また、「角膜浮腫」などほかの病気と合併することもあります。軽症では主に、異物感や目がしみるなどの症状があります。重症では激しい目の痛みや充血が起こり、まぶたが腫れることがあります。放置しておくと、「角膜浸潤」や「角膜潰瘍」にまで悪化してしまいます。
角膜浸潤(かくまくしんじゅん)
角膜にキズが生じ、角膜上皮と実質に炎症を起こしている状態。悪化すると、角膜上皮の一部がなくなり、もっと深い層までダメージが進んで「角膜潰瘍」になります。 通常、はげしい痛みや充血を伴いますが、ソフトコンタクトレンズでは自覚症状がない場合もあります。また、ソフトコンタクトレンズの場合、角膜上皮にキズがついても痛みが抑えられることがあるので要注意!知らないうちにキズが悪化し、「角膜潰瘍」になってしまうこともあります。
角膜潰瘍(かくまくかいよう)
「角膜浸潤」がより悪化し、深いキズが角膜上皮から実質にまで進行してしまい、実質の一部が欠損した状態。激しい痛みや充血を伴います。角膜の上皮や実質の一部がはがれ落ちたりキズついたりすると、目のバリア機能が低下して、細菌やカビ、アカントアメーバに感染しやすくなってしまいます。感染症が起こると潰瘍がさらに悪化し、ときには失明の危険もあります。感染を伴った角膜潰瘍の多くは、ソフトコンタクトレンズ装用者にみられます。レンズケアで重要な“消毒”の過程が正しく行われていないために感染を起こし、角膜潰瘍を悪化させてしまうのです。
急性角膜上皮浮腫(きゅうせいかくまくじょうひふしゅ)
コンタクトレンズの長期装用などで酸素が不足し、角膜上皮細胞が代謝障害を起こして、むくみ(=浮腫)が急に発症すること。多くの場合、角膜上皮剥離を合併します。レンズをはずした直後、または数時間たった後に激しい痛み、まぶしさ、涙、異物感、視力低下が起こります。